働き改革が進められて、企業の労働環境も徐々に改善されてきてはいますが、介護業界は未だに残業やサービス残業が多く残る業界といわれています。始業前や終業後に時間外労働を行う介護職員は全体の7割といわれており、給与が発生しないサービズ残業を行なっている方も4人に1人とされているのが現状です。
介護職がサービス残業を強いられる大きな原因の一つは、介護記録の作成業務を時間外に行なっていることです。少子高齢化の波もあって、介護業界は慢性的な人手不足となっています。そのため、定時内は施設利用者の介護に追われており、その他の作業に当たれず定時後に介護記録をはじめとする事務作業に当たらなければならないのが現状です。介護記録の作成業務も簡単に終わらず、未だに多くの現場で手書きによる作成となっているため、サービス残業として何時間も居残り続けることになってしまうのです。
サービス残業は続けば続くほど、従業員のストレスの種となります。職場への不満も募り、利用者に提供する介護サービスの質にまで提供しかねません。上司やその他スタッフに相談して自身の仕事を分担してもらうなどして業務負担を減らさなければ、この問題は中々解消しません。サービス残業について相談しても改善されない場合は、労働組合に相談するなどの手段も辞さない考えを持ち、利用者に満足いくサービスを提供するためにも、自身が快適に働ける職場を作り出すように動きましょう。